アンクル　ランデイーズ　テキサス　バーガー

ボスが家に戻ってきた。

「痛いわー」

「何が？」

「乳がんの検査に行ってきたんだけど、つぶされて検査されるのよ！」

「何を？」

「決まってるじゃない。　胸よ！！」

「エー、つぶれるも何も、最初から無いじゃないか！」

ボスはムーッとして、

「だから痛いのよ！！」




険悪になる前にオヤージは撤退、自分の部屋にこもる。


「ねー！宅配でてよ！！」



命令に飛び出す。



ガッチャン

「痛ってー！！！！！！！！」

左足が何かに当たった。

「オレ、宅配便頼んだ覚えないよ。イテッテーーー」



３０分位たつと足の薬指が黒くなっている。　紫じゃない黒だ！！


「氷で冷やしたら」と優しいボスが持ってきてくれる。



しかし歯医者さんへ行かなければならない時間だ。

毎日歩く事を決めたので、靴を履く。


拷問か？


２０分後、歯医者さんに着いた時は痛みは１０倍になっていた。


これも強化合宿の一部だ。



「今日は上の歯石を取りますねー」

（歯石はどうでもいいから足の治療をしてほしいのだ。）

「はい、倒しますねー」

「どうしたのですか？」

とあごの下と喉仏にある赤くなった所を指している。

「ん、かみそり負け。　イッテー！！」

「大丈夫ですか？」
（入院手続きを頼む！！）

「えー、そこは大丈夫です。」

足が痛いのだ！



「はい、それでは水を出しながら磨いて行きますね。」

磨いていくと同時に水が出る。

この水がとんでもない奴なのだ！！

水が口の中でドンドン溜まっていく。


すぐに水をパイプで吸ってくれない。

苦しくなるから飲み込んでしまう。

それでも水を排水してくれない。

もう溺れそうなくらい苦しい。

足の痛みはどっかに行ってしまった。




それにこの水が口の中で、いたる方向に飛散する。

その飛散した水が「喉チ●コ」に当たる。



苦しくて「止めて」と言おうとしたが

「どうしたのですか？」

と聞かれることは明らか。

若い女性に

「喉チ●コがくすぐったくて、たまりません。」
なんて言える訳無いだろ！！



苦しい、イッテー！！溺れる！！



「もうすぐ終わりますからねー。」

と今日は下の歯の時より時間がやたらと短い。

どうして？手抜きじゃないのと思うくらい速い。

会計をしたら下の歯のときより半分以下の料金だった。


納得！！


「喉仏の所赤くなっていますけど、大丈夫ですか？」

「えー、新しい電気シェーバーで剃るとこうなるんです。」

相手の女性は「電気シェーバー」で剃った経験が無いらしく

それ以上は会話は続かなかった。



帰り道、歩くたびに痛みが走る。

なにせ「強化強化合宿」の真っ最中。

この程度でロンドンをあきらめるわけにはいかない。


「そーだ、せーじさんからプリ　シェービング　ローションを使ったらってあったけー。」




足を引きづり、ドラッグストアーへ。

店に入ると殆どが女性用化粧お品のスペース。

どこのドラッグストアーも似たり寄ったり。

だけど、それに見合う効果は日本として出ているのだろうか？


男性用化粧品の場所が分からず、店員さんの指の指す所へ。

スペースは女性用化粧品の２０分の１くらいの。

何が男女同権だ！！


「エーット、何を買うんだっけ？」

と独り言を言いながら目を走らせる。

あった、あった。

「プリ　シェービング　ローション」

一商品のみ。

これ以外は探せど無い。

女性用化粧品の場合、違うメーカーが一杯同じような商品を出しているのに。

しかし他にもあるとどっちが良いか迷って変えなくなるから

店の販売戦略は正しい。

それに４２０円という値段だ。

「うーん、女性用化粧品に比べると、やたらに安いなー！」

これも正しい値段。




翌朝、　プリ　シェービング　ローションの使い方を読もうとしたけど

字が小さい。



やっと読むとなんて事はない。

つけて乾いた後に剃りなさいとある。

素直なオヤージはその通りに朝の強化訓練した。


しかしあごの下と喉仏の周りは赤い印が一層濃くなった。

こんど

「それはどうしたのですか？」

と聞かれたら



「喉チ●コ」をくすぐった「貴方」のせいと答えよう、歯医者さんで。